© 長谷川義史
その手がおぼえてる
冬のある日小さい小さいあなたがやってきた。あなたの小さな手を、かあさんはやさしくつつみこみ、言葉のないうたを口ずさんだ。やがてその手は文字をおぼえ、かあさんと手をつながなくても、通りをわたれるようになった。そして旅だつ時がきて・・・・・・。親子の手がつむぐおだやかでかけがえのないものがたり。