© 長谷川義史
ミクロネシアのむかしばなし
アアウをとってこい
「アアウ」。それは、人に素晴らしい力を与える、とても不思議なもの。そのアアウがあるのは、とんでもなく恐ろしい場所だった。エブ島の長老イリリクは、ベチュワク少年を後継ぎにと考えていました。けれどベチュワクはのんびり屋で、何をやっても弟に先を越されてしまいます。そこで長老は、ベチュワクにすばこしさと運のよさを与えるため、巨人に命じました。「アウウをとってきてくれ!」